山調ブログ

山形調理師専門学校です。プロフェッショナルな調理師を目指す学生の皆さんの実習風景や学生生活のようすなどを中心に、ブログを綴ります。

2020年05月

 調理高度技術科は、2年間で1,200時間を越す実習を行います。日本料理・中国料理・西洋料理は、2年間に渡り学びますが、めんと製菓は2年生になってから学び、1年生は1年をかけて「すし」を学びます。
 始めは、巻き寿しからです。
 焼きのりに「表裏」があることを初めて知る学生が必ずいます。
 しゃりは、90gを測り取ります。
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 ジャスト!! 90g ということで、指差しています。2週目でできたのは素晴らしいことです。来週、その感覚を忘れていないことを祈ってます。
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 焼きのりの上に、しゃりを均等に敷き詰めます。そのとき、両サイドからはみ出さないように、上手く載せることができるかどうかで、仕上がりに大きな差が出ます。
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 「すし」実習の先生は、『辰寿し』店主の西田哲也先生です。
 巻物の巻き方、力の入れ具合、そして干瓢の煮方まで、学生一人ひとりに目配りしながら、細やかに指導をして下さいます。
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 その指導があってこそ、手つきや指の使い方が、どんどんど良くなっていきます。
 また、干瓢を煮ていきますが、
  〇甘じょっぱく
  〇柔らかいけれども切れにくく
  〇そして、べっこう色にしていく
 その加減もまた、実際に指で触ってみないとわかりません。
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 海苔巻きを切る時に、柳刃包丁をふきんで拭かなかったがために良く切れなかったり、90gを測り取るのに何度も付け足したり、また取ったりしながらと時間がかかったりするのは、全ては経験が浅いからです。
 もう1月もすると、だいぶ変わるとは思いますが。
 
 

 水曜日午後からの実習となる高度技術科1年は、中国料理に挑みます。
 担当して下さるのは、鈴木栄先生です。
 鈴木先生は、㈱カキザキ山形国際ホテルで総料理長をお勤めでした。この4月からはアドバイザーとなったそうですが、本校では調理高度技術科の1年生と2年生の実習を教えて下さっています。
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 今日は、内科検診が途中に入ることもあって、「棒棒鶏絲」と「蛋花湯」の2品と、昨日の調理師科と同じメニューです。
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 食材はご覧の通りで、初めに誰が何をしていくかを相談していきます。分担を決めたら、早速調理に取り掛かります。筍の薄切りもご覧の通り、中華包丁と左手の指の感覚を養っていきます。
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 胡瓜も同じです。
 長葱のみじん切りは、葱を回しながら、ペティナイフで刻みを入れてから、刻んで行きます。
 鶏肉は「繊維に沿って」切っていきます。とはいえ、どこに繊維があるのか?、どれが繊維なのか?、全くチンプンカンプンです。そんな時には、先生がアドバイスして下さったり、隣で実際に切って見せて下さいますが、これが同じ包丁なのか?と思うほど、切れ味が変わります。
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 さて、盛り付けですが、ご覧の通り「独創的なもの」が数多く出ました。まだまだ、始まったばかりですから、止む無しということにしましょう。これからは、先生の手本をよく見て、美味しそうに盛り付けることも念頭に置いて、取り組みましょう。
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 スープは、塩・胡椒で味付けをしてから、よくといた卵をそ~っと加えて、花が咲いたように仕上がることができました。
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 お味の方は、各班バラバラでしたか?。
 味を決める時に、内科検診が入って、一人で決めなければならないのは、何とも心細いものでしたから。

















 調理師科の実習は、日本料理・西洋料理・中国料理をメインに、前期だけ実施するそば・すし、さらには総合調理実習があり、その合計時間数は年間400時間を越えています。
 今日は、その中の中国料理実習を紹介します。
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 先生は、髙橋英生先生です。髙橋先生は、㈱山形グランドホテルで中国料理部門の料理長を勤めていらっしゃる現役のコックさんです。
 本校での教授も3年目を迎えました。
 ゆっくりと、分かり易く説明して下さるのが、髙橋先生の特徴です。
 さて、本題に入ります。中国料理は、中華包丁1本で様々な切り方をします。それは、先週の実習で経験しましたが、今日もまた復習の意味を込めて、持ち方の要領を伝えてから、師範します。
 材料は、下左の「胡瓜・ほうれん草・トマト・麻筍・生姜・大蒜・卵・春雨、そして干した木くらげ」に加え、鶏の胸肉を用います。
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 学生は、4人か3人一組で取り組みますが、まだまだ日が浅いので、誰が何を担当するかを決めるまで時間が掛かります。もう1ケ月もすれば、すんなりと進むようになるとは思いますが。一方で、分担を早々と決めたところは、早速に髙橋先生と同じ手捌きで葱のみじん切りに取り組んでいる班もあります。
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 胡瓜の皮を切るのもご覧の通りです。初め(上写真左)は、コツを上手く掴めず(思い出せず)、髙橋先生の出番となりました。先生の脇で食い入るようにその手元を見つめ、次に自分でやってみると、ぎこちなさは残りますが、胡瓜の抑え方が変わり、回るようにして皮を切ることができました。トマトも、包丁の切り味が良い学生の仕上げはご覧(上写真右)の通りです。

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 実は、今日の料理は、棒棒鶏絲(バンバンヂィスー 蒸し鶏の胡麻ソースかけ・四川風味)と蛋花湯(ダンホワタン 卵のスープ)の2品です。
 蛋花湯は、水溶き片栗粉を小さじで一杯程度加えて、少しとろみが出るようにします(上写真中)。ところが、入れる順番が違うぞ、という班もありました。果たして、出来栄えは?味は?、どうだったのでしょうか。
 もう一方の棒棒鶏絲に用いる鶏の胸肉は、長葱・生姜・山椒と共に約20分程度茹でるか、蒸していきますが、自然に冷ます必要があるので、昨日から仕込んだもの(上写真右)を用います。鶏肉の繊維に沿って切っていくようにとの指導でしたが、初めての鶏肉にその繊維を見つけられない学生がいましした。
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 それでも、ご覧の通り、似たような出来栄えになりました。ソースを掛ける前とはいえ、盛り付け方をどうするか、一工夫も二工夫も必要のようです。普通授業が開始してまだ二週目ですから、まだまだこれからの「伸びしろが沢山」ということにしておきましょう。
 因みに、先生の出来栄えはご覧の通りです。
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 棒棒鶏にかけるソースは、練り胡麻に紹興酒・胡麻油・酢に加え、髙橋先生秘伝の1年寝かせた辣油、そして豆板醤などが入ったものです。最初は、酸味が効いたサッパリ感が、そして鶏肉と胡瓜の食感のあとから、辣油の辛みがじっくりと口の中に拡がってきます。
 蛋花湯は、甘く感じる卵がとろりと?ふわりと口中に広がる感じが、何とも言えません。
 さ~て、学生の出来栄えは、どうでしたか?
 

 



 

 


 

 調理高度技術科は、
 専修学校の専門課程の修了者に対する専門士及び高度専門士の称号の付与に関する規程の第2条に 「学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第百二十四条に規定する専修学校の同法第百二十五条第一項に規定する専門課程(次条において「専修学校専門課程」という。)の課程で、次に掲げる要件を満たすと文部科学大臣が認めるものを修了した者は、専門士と称することができる。」
一 修業年限が二年以上であること。
が定められ、全課程の修了にはさらに
 「総時間が1700単位時間以上であること」
という規程の中で学びを進めています。
 Yamachoは、調理高度技術科1年が1028時間、2年が994時間の履修時間を計画しています。(新型コロナウイルスによる休校期間を含めず)そのうち、2年間で1143時間を調理実習に充て、技術を磨いていきます。
 先週は、初めての西洋料理実習を紹介しました。
 本日は、日本料理実習を紹介しましょう。
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 食材は季節を感じる「タラの芽・屈み・山独活」、加えて海老を用いて『天ぷら』を作ります。そして、蛤の代わりにホンビノス貝で潮汁を添えます。
 先生は、永きに渡り料亭で日本食を提供した経験をお持ちの 佐藤貞次先生です。
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 佐藤先生は、「現場で働く」ことを念頭に、段取りよく進めること、水やお湯を大切に使うこと、作業の無駄を省くための立ち位置なども含めて、丁寧に教えて下さいます。様々指摘していただく度に、言葉遣いに遠慮のない学生は、「なるほど」などと口さがない言い方をします。ここは、「ハイ。ありがとうございます。」「これから、気を付けていきます。」という言葉遣いを身に付けた方が良さそうです。
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 「屈み」は、ご覧のように1本ずつではなく、爪楊枝を用いて長短合わせて2本ずつ揚げます。「山独活(上真ん中写真)」は、天ぷらにするものと、潮汁に沿えるものと区別していきます。潮汁には、薄くスライスしたものを添えます。天ぷらは、二人一組で揚げる班もあれば、一人で取り組む班もあります。いずれにしても、何事にも前向きに取り組まないと、腕は上達しません。
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 潮汁に使うホンビノス貝は、丁寧に灰汁を取り除きます。お椀に載せると、その大きさが一目瞭然です。貝を置く向き、わかめの位置取りなど、佐藤先生の出来栄えを写真に収めてきても、人の記憶とはいい加減なものです。大根おろしと生姜おろしの位置が右左反対です。
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 揚げた天ぷらは、立てておくように指導を受けました。海老の「のし」が不十分ですと、ご覧のように丸くなってしまいます。指の感覚で「のした状態」(上写真中)を身に付けていくことが大切です。
佐藤先生は、「タラの芽」から天ぷらの衣を指で、上手に落としますが、経験の差はありありです。学生の天ぷらは、タラの芽が拡がりませんでした。
 「見様見真似」=「見よう見まね」。文字で書くほど、口で言うほど、簡単ではありません。



 
 

 



 日本料理に使う包丁は、3種類あります。
 薄刃包丁を研ぐのは2回目ですが、柳刃包丁と出刃包丁はまだ研いでいません。
 1-1調理師科の日本料理実習は、会田先生が担当して下さいます。会田先生は、ご自分で『割烹会田』を経営される傍らで、山形放送の夕方の番組「ピヨ卵ワイド」で、2010年4月より日本料理を毎週火曜日に披露されている先生です。
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 今日は、今年度初めて実習です。
 薄刃包丁の使い方を一通り説明・実演した後、改めて包丁の研ぎ方を丁寧に演示して下さいました。
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 包丁への手指の当て方、砥石と包丁の接点の捉え方と左手の重要性、そして右手は沿えるだけで研ぐ要領を分かりやすく見せて下さいます。最後は、切れ味の確認の仕方です。人それぞれとのことですが、爪で確認する方法をお薦めする一方で、皮膚感覚もと見せます。
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 学生にも、薄刃包丁と出刃包丁を実際に触らせて、感触・感覚を覚えてもらいます。
 いざ、自分の包丁を研ごうとすると、砥石が平らではないものを出てきました。まずは、コンクリートブロックで砥石を平らにします(下左)。
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 西洋料理・中華料理・日本料理とそれぞれの実習が一通り終わりましたので、手つきもかなり安定したように見えます。来週は、出刃包丁の研ぎと野菜切りになるのでしょうか。切れ味がどうなのか、楽しみです。
 今年の包丁セットには、手持ちにカバー(上右)が付きました。昨年は、木製の鞘が付き、今年はカバーと少しずつ変わっています。

 さて、来週からいよいよ普通登校開始です。1月半遅れのスタートになります。実習で用いる食材は、6週間でどのような違いが出てくるのでしょうか。鯖は少し成長が進み、やや大ぶりなものから実習できるのでは?。
 昨年との比較などもしながら、この一年間の成長を見守っていきます。
 皆さんも、どうぞお楽しみにお待ちください。





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