5月30日、第1回目の山形市内研修で、文翔館を見学し、老舗割烹料亭「千歳館」で昼食をいただきました。文翔館とは旧山形県庁を復元したイギリス様式の立派な建物で、現在は国指定重要文化財になっています。学校で簡単な説明を聞いた後で、文翔館前広場に集合。
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明治44年の山形北部大火で全焼した山形県庁を建て替えるために、県は米沢出身の中條精一郎氏に依頼します。中條精一郎氏が顧問となり、師匠筋である工部大学校のコンドル教授の内弟子として学び、曾禰中條建築事務所で働いていた田原新之助(東京出身)が設計をすることに決まります。そして、東京駅を建てた職人たちが中心となり、これに山形の職人が下働きに加わる形で建てられたそうです。
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しかし、昭和61年から平成7年まで、およそ10年をかけた復元工事には、山形の職人さんたちが8割がた従事し、どうしても職人が途絶えていた2割の工事を、県外の出雲や宮城の職人さんたちに依頼する形で完成させます。
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正庁天井の飾り漆喰をはじめとする見事な復元工事に携わった職人たちの誇りを感じながら、復元工事をリードした千歳栄さんの「職人の詩」を味わうとともに、「山形県民の税金で復元した山形県庁を参観するのに、何の問題があるのか」と無料公開した当時の県知事さんの地方自治に対する思いなどを学んで、文翔館を後にしました。

湯殿山神社を参観した後、山形の老舗割烹料亭の一つ、千歳館に向かいます。
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ほとんどの人が初めて入る格式高いたたずまいに驚きながらも、料理人を目指す私たちは、どんなお昼が食べられるのか、期待が高まります。
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つい、こんなポーズも出てしまいます。
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女将の澤渡好子さんのごあいさつで、やはり北部大火で全焼したけれど、文翔館の一年前に完成したという千歳館の建物の由来などもお聞きし、歴史を大事にされているんだなあと痛感しました。

そして、今日の献立はこんな感じ。
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ほんとに見事で、美味しくて、思わず感動!でした!
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お部屋の調度、しつらえや雰囲気、接客などにも本当に勉強になりました。最後に、山口徳雄料理長さんから、今日の献立や料理人としての心構え、若い人たちへの期待などをお聞きしました。とても心に残りました。
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学生を代表して、調理師科の堀さんがお礼の言葉を述べました。今回の山形市内研修は、料理人を目指す私たちにとって、ほんとうに勉強になりました。そして、このあと学校に戻り、会社説明会に参加しました。