11月21日(木)、「麺屋 武蔵」から、麺師(料理長にあたると伺いました)杉山さん並びに池田さんそして卒業生の佐藤兆治(大番頭)さん・東海林聖也さんの4名が来校し、特別授業を行ってもらった。(下左写真、左から杉山さん・池田さん・東海林さん・佐藤さん)
 当日は、時間割を変更して、全学生がスープ・煮卵・チャーシューの作り方などを聴講した後、麺を茹でて試食をさせてもらいました。
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 スープ等の材料は、前日に運び入れてあります。動物系スープに魚介系スープなどは、時間を掛けて煮込まなければならないので、水曜日に仕込んであります。そのスープを作り込む材料がどんなものか現物を見せていただいた上で、前日に仕込んだスープを、それぞれ単独でどんな味がするのかも試飲させてもらいました。
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 「麺屋 武蔵」は、都内に15店舗を展開していますが、スープは店舗ごとに特色があります。本日は、動物系+魚介系に合わせるのは、海老油とのこと。早速、スライスした大蒜を香りづけのため炒めてから、甘海老の頭を大量の油で炒めながら、潰していきます。海老は、見る見るうちに赤くなり、潰す時間と共に濃厚な海老味噌の香りが漂ってきます。
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 次に、煮卵の準備です。茹でる前に、卵に穴を空けておきます。そうすることで、茹でた後の殻剥きが簡単にできます。店舗内では、一回で180個も茹でるそうですから、時間を掛けないで作り込む段取り(多くの先生方から出てくる言葉です)が大切です。沸いている湯に入れて、黄身が均等に真ん中になるように、軽くかき混ぜます。気温によって茹でる時間は多少異なるそうですが、下中写真のような緩さ?硬さ?にするのは、5分〇〇秒とのこと。皆さんも、色々な時間で快適な硬さを探していかがですか。小葱を切る音も軽やかで、思わず、1枚撮ってしまいました。
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 トッピングする材料も揃いましたので、麺を茹でていきます。時間との勝負です。茹で上がりの時間をめがけて、スープとら~麺ダレそして海老油を混ぜていきます。メンマ(塩メンマを戻して、東海林さんが授業前半に炒めたもの)、チャーシュー(前日仕込みの上、授業中にも焼いていたもの)、煮卵(タレに一晩漬けたもの)、ネギ(学生2人がかりで切りました)を盛り付けて完成です。(下左)
 各班にスープを配り終わった後のツーショット(下右)は、先生と教え子が並んでいるところです。「麺屋 武蔵」に務めて6年目。本校での授業も3回目を迎え、この度の特別授業は、全て大番頭佐藤さんの仕切りで行いました。
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 いよいよ、スープが配られて、自分たちで麺を茹でていきます。タイマーを見ながら、麺を箸で回していきます。麺師杉山さんから直接指導を受けている学生はドキドキです。
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 「チャーシューを切ってみたい方は?」と振られて、直ぐに手が上がるようですと、前向きと見られるところでしょうが・・・。いざ始めたら、二人に見守られて?見つめられて?、ますます緊張して、同じ厚さに揃いません。一方の麺は、下中の写真のように、麺を綺麗に揃えることが簡単ではないことが、判りました。麺が茹で上がった時、テボ(麺を茹でるざる)を傾けてラーメン丼に移せば良いところ、多くの学生は下右写真のように、自分の身体も一緒に傾いていきます。
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 貴重な体験をさせていただきました。慣れない道具をどう使いこなすか。一度の師範や見学だけでは飲み込めないものです。これまでの実習と同じです。
 段取り良く進める。整理整頓をして作業しやすくする。慣れないものにも手を出して、どんどんと自分のものにする。つまりは、
 『すべての道は、ローマに通ず』
ということです。貴重な学びと体験を提供して下さった「麺屋 武蔵」の皆さん、本当にありがとうございました。来年のご来校とご指導、お待ちしております。またよろしくお願いします。