2020年も半年が、過ぎました。何事もなければ、『東京オリンピック2020がいよいよ今月から始まる。』という見出しで、新聞が発行されたであろう7月最初の日。正に、「The 梅雨」という天気模様。高校生の下校時刻に降り注いだ雨は、南国のスコールを思わせるようでした。
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 本日は、調理師科が、「鰯のなめろう」を作りました。
 これまでは、鯵を「日本料理・西洋料理」のそれぞれの実習で扱ってきたことを先に紹介しました。「鰯は、鯵よりも傷みやすく、巻き網で獲ったものは、市場に出回る頃には、ほとんど鱗が付いていない」と、会田先生からは食材の特徴について説明があった後、師範に入ります。
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 今日のポイントは、『手刀で中骨を外す』ところにあり、先生は2度に渡り丁寧に手解きをして下さいました。それでも、自分事になると??。加えて、皿には上下があって盛り付けのルールがあること、仕事をしていくときには、人に見られても良いようにまな板回りを整理しながら進めて行くこと。そして、鍋もの(今日は味噌汁)とご飯を出すタイミングを間違わないことと、最後はお玉の留め置き方まで、お客さんへの配慮と道具を大切に扱い心遣いなど、微に入り細に入りのアドバイスが続いていくうちに、「鰯のなめろうと味噌汁」(上写真右)が完成しました。
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 学生は、味噌汁の具材の大根・薄揚げとなめろうに加える「花茗荷・小葱・大葉・生姜」を分担して準備します。それが終わると、銘々が「鰯のなめろう」に取り掛かりますが、この銘々が「メイメイ」に聞こえるのか、意味が分からないといった様子。言葉を知らないことは致し方なしですが、一度聞いた言葉を忘れないことが、とても大切です。
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 鰯は、鱗を取り、頭を落として、はらわたを捨て、きれいに水洗いをして血合いが残っていないか、確認します。いよいよ、手刀です。親指で上の身を剥がし、次いで人差し指で下から中骨を剥がしていきます。上手く開けない学生には、手取り足取りの指導になります。手早く扱うことと、手荒に扱うことは、似ても似つきませんが、どうしても早く背骨を外してしまおうとする学生もいます。身が骨に沢山残ってしまい、最後に出来上がった「鰯のなめろう」の大きさが違うことでその失敗に気が付くことでしょう。
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 腹骨をそぎ落とし、背びれを切って、最後に中骨が残っていないか指で確認しながら取り除き、皮を剥がします。脂が乗っているのが分かります。
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 最後に、花茗荷・大葉なども混ぜ込み、叩いていきます。
 冒頭の写真が、学生の調理品です。どれが一番美味しそうですか?