山調ブログ

山形調理師専門学校です。プロフェッショナルな調理師を目指す学生の皆さんの実習風景や学生生活のようすなどを中心に、ブログを綴ります。

カテゴリ: 実習と授業

 中国料理実習(もちろん日本料理・西洋料理とも)とは異なり、大人数分を調理する実習が、総合調理実習です。
 かつては、下のような大きな鍋(比較するため、一升瓶を置きました)を使って調理をしていくのが主流でした。大鍋加熱のように大量の熱が発生しないよう、現在は電磁調理器をはじめとして、下のような電気器具でも大量調理が可能になってきました。
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 それでも、衛生管理は今も昔も変わらず、使用するまな板やタオルを色分けし、異なる食材を調理する場合には、まな板・包丁の加熱消毒や器具のアルコール消毒・手袋の交換が欠かせません。
 そして、一人ひとりが一つの材料を大量に処理していかなければならないのも、総合調理実習の特徴の一つです。
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 今日は、青椒肉絲を作りますが、全ての調味料(砂糖、醤油、酒、塩、コショウ、中華味など)を量り取り、食材(豚もも肉の細切り、ピーマン、人参、竹の子、糸コンニャク)を切り揃え、それぞれを加熱し終えたら、バッドの中で一気にかき混ぜていきます。
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 そして、最後に蓋をして、コンビオーブンを230℃・15分にセットしてスイッチを入れます。途中で取り出して、オイスターソースと水溶き片栗粉を入れて、再度加熱して出来上がります。
 中華料理実習と違い、火を使用しない異なる調理工程は全く違った光景でした。





 調理師科は、一年で全課程を終えるため、実習・講義を組み合わせて、1日7コマの時間割で進みます。(前期は7コマの曜日が4日、後期は7コマの曜日が2日だけですが)
 木曜日は、西洋調理実習があります。
 今日の課題は「フライ」で、油で揚げる実習は今日が初めてです。
 材料は、海老と鯵ですが、タルタルソースを添えるところが、ポイントです。
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 季節柄、鯵の大きさも扱いやすいサイズになっています。以前に、日本料理実習で「鯵の姿造り」を経験していますから、手慣れた感じで、三枚に下ろしていきます。
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 ゼイゴを外し、「腹・背~背・腹」の順に進みます。
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 身の厚さは、個人差がまだまだあります。
 今日は、腹骨も中骨もそぎ落としていきます。次回は「鯵のソテー」を調理実習する予定ですので、日本料理でも西洋料理でも扱うことで、魚の捌き方に慣れていくことになるでしょう。
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 海老は、殻を剥いてから、背びれの「ケン」を切り落とし、さらに水分を剥ぎ取ります。そして、節と節の間に切れ目を加え、裏返しにして指でのしていきます(関節がプチッと音がすることが分かるようにならなければいけません)。のす前の海老とのしてからの海老では、ご覧の通りに、その違いが一目瞭然です(上右写真)。
 そして今日は、タルタルソースを添えていきますが、「マヨネーズ」も卵から手作りしていきます。
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 卵黄のみ1個に、マスタード小さじ1杯と白ワイン酢を加えて、攪拌しながら少しずつサラダ油を加えていきます。この時、加える手順を逆にしてしまうと、上手く乳化しません。真顔で、先生は失敗を見せて下さいました。学生は、なるほどという顔で、納得していました。こういう指導が、鮮明に残ることになるでしょう。
 このマヨネーズに、みじん切りにしてよく水切りをした玉葱・パセリ、同じように刻んだセロリ・ケッパーさらにはcornichon(小胡瓜の酢漬け)を加え、よくかき混ぜます。最後に、細切れにした茹で卵を黄身が壊れないようにそっと混ぜ合わせ、レモンを絞ってタルタルソースの出来上がりです。
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 最後は、フライにしていきますが、小麦粉・卵・パン粉を共同作業で行う班もありますし、ひとりずつ行う班と様々ですが、油で揚げる調理は、全員が経験します。手前から奥に向かって、鯵と海老を入れていきますが、おっかなびっくりの学生に混じって、手慣れた感じの学生もいます。
 残り8ケ月の実習で、多くのことを学んでいきます。
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 さて、早めにできた学生の出来栄えをご覧頂きますが、あなたならどの皿に一票を投じますか?。


 



 




 
 

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 今日の厚焼き玉子は、一口食べた時に出汁の香りが鼻からフワッ~と抜けていった後に、トマトの酸味が追いかけてくる、爽やかな感じがしました。初夏を感じる、と言っても良いかもしれません。
 調理高度技術科1年の日本料理実習は、この厚焼き玉子と大根の桂剥きです。
 伊藤先生は、「大根の皮と身の境目がわかりやすいから、まずは皮を剥いて」と、包丁の動かし方と大根の持ち方を見せて下さいました。
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 中には、ご覧のように(上写真右2枚)、大根を薄く剥けるようになったきた学生もいますが、まだまだ少数です。先生からは、「兎に角、回数を重ねていくしかないからね」と、言葉をいただきます。
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 一方の、玉子に入れるトマトは、湯むきをしてから、中の種を丁寧に取り除いてから、ザク切りにします。
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 玉子焼きの鍋を扱う手つきは、少し手慣れた感じがしますが、トマトを全体に満遍なく拡げるのはなかなか難しそうです。かといって、そのことにばかり気を遣うと、鍋に玉子が張り付いてしまいますので、手早く泡を潰す、剥がす、そして返す。
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 焦げ付かないよう、柔らかすぎないよう、五感を働かせて取り組んでいます。失敗を繰り返しながらも経験を積み、上手くいったときの感激を大切にしていくことでしょう。
 ところで、冒頭の写真2枚のうち、1枚は伊藤先生の料理で、もう1枚は学生のものです。さて、どちらが先生の料理でしょうか?。




 「製菓」の実習です。
 調理高度技術科2年は、法の定めにより、高度調理技術実習が630時間を越える必要があります。日本料理153時間、西洋料理159時間、中国料理102時間、麺99時間、集団調理102時間、そして製菓は105時間と、本校は多くの時間を実習に充て実力を養っています。
 「製菓」を担当して下さる先生は、南陽市の六味庵(むつみあん HPをご覧下さいhttp://mutsumian63.com/#sns01)で代表取締役社長をお勤めの菅野秀昭先生です。毎週、月曜日の午後、教えに出向いて下さっています。
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 今日は、「シャルロット・オ・ペッシュ」を作ります。
 「シャルロット生地」作りから始めて、生地を焼いている間に ペッシュ=白桃 「白桃のババロア」の部分 と時間差で進めていきます。 
 卵を卵黄と卵白に分けるだけでも一苦労です。(下写真左)
 小麦粉を篩いに掛けて、均一にしていきます。(下写真中)
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 卵黄をほぐし、30gのグラニュー糖を入れて白くもったりとなるまで、すり込んでいきます(上写真右)。
 洋菓子作りは、それぞれの具材を『適量加えながら』では、上手く仕上がりません。卵を量り取ることはできないにしても、グラニュー糖や小麦粉・粉ゼラチンなどは、作る菓子の大きさに応じて、重さを正確に量る必要があります。
 
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 卵白はグラニュー糖90gを3回に分けて入れながらホイップしていきます(上写真左)。メレンゲを卵黄のほうへ入れ混ぜていきますが、こちらは2回に分けて、初めは「3分の1程度(上写真中)をよく混ぜて」、次いで「残りを加えてさっくりと混ぜます」。小麦粉90gを全体に散らすように振り入れ、ボールを回しながら、へらで生地を下から上へ、そして持ち上げた生地を反対側に落とすようにして、全体に馴染ませます(上写真右)。
 いよいよ、シャルロットを焼く準備です。
 5号ホールの内側に沿った円形の底にあたる部分と側面を飾る部分を絞り出し(下写真左)、粉糖を2度振り(下写真中)をしてから、200℃のオーブンで10分間焼き上げます(下写真右)。
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 周りに生地を入れ込み、サイズが合うように底を丸く切り込んでから、ババロア生地を流し込み、薄切りにしたペッシュを飾り立て、艶出しを塗って、冷やして完成です。
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 菅野先生の住む南陽市は、ワイン造りが盛んで、新たなワイナリーも出来ているそうです。葡萄を絞り込む際に出てくる廃棄物となってしまう「葡萄の皮を何とかさんなね」ということから、『葡萄の皮を煮出して、砂糖を加えた = マール』を作ってみたそうです。そこに浸して桃を持参して下さいましたので、黄色の桃に加え、赤紫色の桃と彩り鮮やかになりました。








 


 
 

 
 

 すし実習は1年生で、麺実習を2年生で行います。
 調理師科も、すしとそばの実習は行いますが、前期のみの実施でその時間も、それぞれ16時間か18時間しか実施できません。
 その点、調理高度技術科は、1年を掛けて、様々なメニューに取り組んで行きます。
 今日は、麺実習を紹介します。
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 教えて下さるのは、「山形一寸亭 代表取締役 佐藤悟一」先生です。
 佐藤悟一先生の授業は、第1章からはじまり第10章までの章立てになっていますが、もう一つの特徴は本校独自の「そば検定」があることです。毎年、そば検定1級を目指して、学生は努力を重ねていきます。
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 例年のこの時期なら、そば検定1回目の実技試験が行われますが、今年は休校が続いた関係で、ようやく「そば打ち」2回目となりました。
 道具はいたってシンプルですが、ご覧のように「酒瓶」も登場します。これは、「水を〇〇ml加える」というよりも、秀鳳の文字の真ん中まで水を入れて、水を打つときは、秀鳳の文字の下まで加えると〇〇mlくらいです。「次いで、◇◇の下まで 打ちます」と、とても分かり易い仕掛けになっているからです。
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 今日は、そば粉と小麦粉が6:4の蕎麦を打ちます。
 そば粉と小麦粉をよく混ぜていき、水を打っていきますが、だんだんとそばの色が出てくることがわかります。
 軽く一握り握った時に、自分の耳たぶくらいの柔らかさになったら、ひとまとめにしていきます。と説明した後に、先生は一人ずつ巡回してその固さを確認していきます。固い学生には、「もう少し打ち水をして」、と端的に指摘していきます。
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 次に、引きながら菊の花の形に丸めていきます。
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 今度は、手のひらを60度の角度にして、円錐形にまとめていきます。麺棒で四角にしていく直前です。そして、打ち粉を打って延ばしていきます(写真はありません)。

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 「息を止めて、10本だったら10本切る。息を止めることによって、無駄な筋肉が動かず、均一な細さに切れる」とアドバイスがありました。
 それでも、切っていく作業がぎごちない学生もいます。巡回指導をしている先生からそば切り包丁の使い方を直接教わってからは、すんなりと進んでいるのが、よくわかります。
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 出来栄えは、ご覧のように「田舎蕎麦風」や「手延べそうめん風」と実に多岐に渡りますが、段々と慣れていくことでしょう。また、いずれ紹介します。







 




 
 

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