山調ブログ

山形調理師専門学校です。プロフェッショナルな調理師を目指す学生の皆さんの実習風景や学生生活のようすなどを中心に、ブログを綴ります。

カテゴリ: 学生生活

 料理はいよいよ終盤戦に入りました。
 「揚げ物」そして「酢の物」と続きます。
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 揚げ物は、海老糝薯(しんじょ)畳鰯揚げ(上写真左)です。名前からも想像できるように、とても手が込んでいます。表面は畳鰯がさくっと揚がっていますが、中はしっとりしています。海老の味が濃厚に感じます。
 酢の物(上写真中と右)は、帆立とうるいの甘橙酢掛けに蚕豆(そらまめ)甘煮です。

 魚・野菜そして山菜も、季節のものをふんだんに用いて、様々な味付けで楽しませてもらいました。
 「日本料理の真髄は、素材のうまさをどれだけ引き出せるかです。ですから、味付けはなるべく薄味にして、素材の持つうま味を引き出すことを考えます。」とは、佐藤料理長のお言葉です。
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 御飯は、学生を意識してか「かやく御飯」(上左写真 香の物と共に)を用意してもらいました。御飯がとても美味しかったのはもちろんですが、「留椀」(仙台味噌・赤味噌などの合わせ味噌仕立て 焼き蓬麩 辛子)の風味に魅かれて、写真撮影を忘れてご馳走になってしまいました。最後は、椀の蓋を少し空けておき、箸入れの袋を半分程度折った状態で使い終わった箸を仕舞います。(上写真中)「ご馳走様でした」の合図です。お膳代わりのお盆と共に下げてもらい、そして最後の水菓子(洋食のデザートです)の登場です。(上写真右) 
 水菓子は、ほうじ茶プリンと安倍川苺ですが、器が和ですと、何かしら味わいも和に感じるから、人間の感覚はいい加減なものです。
 いえいえ今日は、目で楽しみ、口に運んで楽しませていただいたと捉えるべきでした。前回報告した正に「五味・五色」、これを楽しませてもらったということです。振り返れば、佐藤料理長の冒頭のお話しにありました「日本料理は陰陽五行」に深く関わっているとのことでした。料理が運ばれてくるまでは何のことかピンときませんでしたが、それぞれの料理を盛り付けた器を眺め、料理をご馳走になり、改めて振り返ると、「日本料理は陰陽五行」とはこういうことを言っていたのか、と感心しながら、ペンを走らせてきました。
 素晴らしいお話と料理、本当にありがとうございました。



 

 



 前回からの続きになります。
 「マナーとは?」と問われ、いざ応えるとなると、「エチケットとの違いは何だっけ?」。そんな思いをしたことございませんか。実は、どちらも礼儀作法や気遣いを意味しますが、マナーは、公共に対する礼儀作法や気遣いのことを指し、エチケットは、個人に対するそれを指すといいます。さて、佐藤料理長は、この違いをこんな風におっしゃっていました。「街で知っている方に出会ったら、挨拶を交わしますよね」、それがエチケット。「さらに、そこにもう一方出会ったらどうします?」「会話に混じるのが憚れる場合には、軽く会釈をするでしょう」、それがマナーですよ。
 何とも判り易い例ではありませんか。
 さて、料理は「刺身」に入りました。
 「鮪 鯛 牡丹海老 の 三種盛りです。
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 海老は、どうしても手を使わずにはいられません。皿の上で、頭・尻尾を取って食します。花穂(紫蘇の花)・紅蓼(べにだて)は醤油の皿に、お好みに合わせて入れます。私は、刺身を食べる時は、山葵を刺身に付ける派ですが、醤油に山葵を溶いてもどちらでも構わないそうです。食べ終えたら、醤油皿を刺身皿に乗せて、左上に片付けます。
 続いては、焼物に入りますが、同じテーブルの全員に給仕されてから、蓋を開けますので、微妙な空気が流れます。
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 鰆の菜種焼きに「蕗」を添えてあります。季節を先取りした食材をふんだんに使ってもらい、日本料理の良さを存分に味わうことができています。
 さて、陰陽五行説は、陰陽と木・火・土・金・水、5つの要素がバランスを取り合って成り立つという考え方ですが、その影響を受けた日本料理は「五味五法五食」という考えを用いて調理されるようになってきたとのこと。まず、五法は「生食」(切る)、「煮る」、「焼く」、「蒸す」、「揚げる」という5つの調理法。五味は「酸味」、「苦味」、「甘味」、「辛味」、「塩味」という味わいを指し、「五色」は白、黒、黄、赤、青(緑)の5色を表し、これには料理や食材の色だけでなく、お盆や器、料理に添えられる花や葉も含まれるので、日本料理は目で見ても美味しく感じられるものが多いですね。と、ちょっとした合間に、日本料理の基本的なお話をして下さいます。
 今度は、煮物です。
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 低温で調理した牛肉で湯葉を巻いたものです。焼き葱・焼きトマト・スナップエンドウが添えられています。佐藤料理長は、近頃「低温料理」を積極的に取り組んでいるとお話しなされました。湯葉を牛肉で巻いた煮物は、素材の味がしっかりと感じる、とても美味しくいただきました。
(テーブルマナー -3に続く)
 










 

 2月25日(火)に山形グランドホテルにおいて、昼食をいただきながら「テーブルマナー」の学習をしてきました。昨春入学の1-1と2-1は西洋料理の、2-2は日本料理における「テーブルマナー」を教わってきました。私は、「日本料理のテーブルマナー?」ということで、2-2の学生と共に日本料理をいただいてきましたので、その様子を4回にわたってご紹介します。
 日本料理の講師は、山形グランドホテル「日本料理長」を務める佐藤隆司氏です。
 「私は、板前です」と、初めにお断りがありましたが、まずは、「奇麗な箸の持ち方」と「器を持って食べる日本料理の作法」の手解きを受けました。(下の左写真2枚です)
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 「お献立」に従って、料理が運ばれてくる「間」を活用して、日本料理の基本は、「陰陽・五行説」にあることから説かれました。
 「陰陽」という中国から伝わった思想は、古くは海の魚は「陽」、川の魚は「陰」と定められていたそうです。そして、切り身は「陽」の食材と見て、「陽」を表す丸皿に盛り付けるということを、フグを例に分かり易くお話しして下さいました。何も知らない私などは、メモ紙を忘れたが故に、食事もそこそこに話の内容に夢中になっていました。
 曰く、「フグ」は毒に当たると死ぬので、昔は鉄砲(略してテツ)と呼んだそうで、その刺身だから、フグ刺しを「テッサ」などという件は、面白可笑しく聴いていました。
 さて、いよいよ前菜から給仕されてきます。
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 教えられた通り、器を持って、左小指に箸を挟んでから、右手を添えていただきます。普段は、行儀の良い食べ方をしていないので、何だか左手が攣りそうです。
 吸物や煮物など蓋のある器の場合は、食べ終えたら「蓋を裏返しにすると良い」と教わったようなないような。これまでも、自信のなかった場面です。本日は、「蓋を少し空けて(右上写真)、お盆から外して左上に置くと良い」とのこと。以後、エチケットとして身に付けておきたいものです。
 ところで、「エチケットとマナーの違いは?」とは、この度の後段で佐藤料理長が触れた内容です。エチケットとは、礼儀作法のことであり、出来て当たり前のこと。対して、マナーは?。(テーブルマナー -2に続く)

 
 

 卒業と同時に調理師免許を取得できるとはいえ、申請から発行までの手続きには約2週間を要するとのこと。卒業式を3月11日(水)に控え、諸手続きの時間を勘案して、2月17日(月)が授業最終日です。
 午前の実習の最後を飾るのは、2-2(調理高度技術科2年)です。教科は、選択日本料理で(前期は西洋料理)、本日の課題は「松花堂弁当」です。
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 先生は、佐藤貞次先生です。調理高度技術科2年生の日本料理を通年で担当した上に、後期の選択授業も担当していただきました。ありがとうございました。
 先生からは、海老の下処理のポイントに加え、厚焼き玉子を一枚ずつ鍋から剥がす時のポイントを丁寧に指導していただきましたが、果たして2年間でその技術が伝承できているかが見どころの実習となりました。
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 食材は、ご覧のようにいたってシンプルです。これらを「厚焼き玉子・天ぷら・鶏の幽庵焼き・ウコギご飯」に調理して、弁当に仕立てていきます。
 鶏肉は、たれに10分以上漬け込んでから、串を末広がりになるように、そして串の先を揃えるように打っていきます。そして、焼き目を付けてから160℃のオーブンで10分焼いていきます。
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 ご飯に混ぜ込むウコギは、丁寧に下処理を施します。新芽の下にある「ヘタ」を一つずつ取り除き、茹でる前は水に浸しておきます。ご飯が炊き上がる頃合いを見計らって、茹でたウコギをご飯に混ぜ込みます。米沢ではポピュラーかもしれませんが、「初めて見ます」という学生も少なからずいます。食べた感想を聞き漏らしてしまいました。どんな感想だったのでしょうか。
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 厚焼き玉子と盛り付けは、次回に報告します。


 前回からの続きです。
 表現としては不適切でしょうが、厚焼き玉子は、「格闘しています」。一番の下地になる卵焼きが鍋から思うように外れません。
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 佐藤先生からは、顔の前で菜箸を横にして、巻きつけるようにと(40で報告)何度も師範していただきましたが、上手いっている学生が少ないように見えました。だから、格闘という表現を取ったのです。
 鶏の幽庵焼きは、どこも出来上がりに大きな差はないようです。でも、天ぷらは、海老の出来に出来不出来にちょっとむらがあるようです。これも、佐藤先生から何度も言われた「海老が丸くならないようにのします」が不十分だったようです。
 あとは、盛り付けるだけだけとなりました。器の向きを考えると、下の左写真のように気を付けなければなりません。でも、段取りを考えると、ある程度流れ作業になるように皿を弁当箱から取り出して、盛り付けをしていかなかればなりません。
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 段取り良く、一人ひとりが責任を持って取り組んだ班(下右写真)が一番早く、出来上がりました(下左写真)。
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 先生の師範(上真ん中の写真)と比べても、遜色ないように見えますが、果たしてお味の方は、どうだったでしょうか?




 




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